この世界には、きれいごとがあふれている。人間は平等で、努力は報われ、見た目は重要ではない。だが、これらは絵空事だ。
「いってはいけない」
努力をすれば、成功できる。
やればできる。
今までさんざんとメディアや先生がこんなことをいっていましたが、
ずっと疑問に思っていました。
本当にそうなのか?と。
すべてが、努力でカバーできるのであれば、
多くの人は成功しているはずだし、勤勉であるはずの日本人は皆んな成功しているはずです。
では、何が人生でうまくいくかを決めているのか。
今回キーワードとなっているのが「遺伝子」です。
身長とかは、遺伝するよね。
もちろん身長も遺伝しますが、
今回はそれ以外に関しても解説していきます。
今回、参考とするのが
以下の本。
では、さっそく解説していきましょう。
目次
遺伝する不都合な事実
遺伝するもの
①性格
親が統合失調症だと子供が80%の割合で、
同じ精神疾患を発症する。
これまで、精神疾患は本人のメンタルの弱さや、
周りのストレスが原因だと考えられてきました。
しかし、これらは遺伝します。
自分が落ち込みやすい性格の人は親の性格についても
観察してみてください。
親も落ちこみやすい可能性が高いのです。
②体型
痩せた親からはスリムな子供が生まれ、太った親からは太った子供が生まれる。
体型に関してもかなりの確率で遺伝します。
太りやすい体型の人は、親の遺伝である可能性が高いのです。
③病気
がんや糖尿病は遺伝する。
がん家系という言葉もあるように、
病気に関しても遺伝の要素が大きいです。
親が何かしらの病気になったのなら、
自分自身もその病気になる可能性が大きいです。
④犯罪
親が犯罪を犯すと、子供も犯罪者になりやすい。
親が昔不良であると、子供も不良になりやすい。
そういった話を聞いたことがあるかもしれません。
このように、軽度な犯罪から、重度の犯罪にまで
遺伝が関係あるのです。
社会的圧力がかかる
このように様々な分野のことが
遺伝されるわけですが、
このような事実をしらない人たちは
遺伝によるネガティブな要素を矯正しようと働きかけます。
「もっと明るい性格になりなさい。」
「もっと痩せなさい」
これが意味のないアドバイスなのは言うまでもないでしょう。
好きで受け継いだものではないのにも
関わらず、その要素を変えるように
働きかけられるわけです。
美貌格差
人間は、顔ではない。
その意見に関しては、賛成しますが、
残念ながら、人は進化の観点から
顔が整っている人を無意識に好きになります。
ある研究によると、
女性の中で美人と不細工では
年収が3600万違うという結果が出ています。
これは、営業職や人前に出る仕事だけでなく、
それ以外の仕事でも表れています。
また、容姿の劣る男性は年収が13%も低いという結果も出ています。
こういった研究を見てみると、
人は顔ではないという意見がどれだけ
綺麗ごとなのかがわかるでしょう。
なぜ遺伝することを知る必要があるのか。
以上、遺伝子による不都合な真実をみてきました。
では、なぜこのような目をそむけたくなる事実を
知ることが必要なのでしょうか。
解説していきます。
例えば、あなたの親が癌になったとします。
このときに、がんは、運が悪くてなったと思うのではなく、
遺伝的要素も大きいと知っていたら、
どうでしょうか。
遺伝的要素は変えられなくて、自分も癌になりやすいから、
人一倍食生活について気を付けようと
いう発想ができるのではないでしょうか。
他にも、親がうつ病であれば、
自分もメンタルがやみやすいことがわかるので、
運動を定期的にしたり、メンタルケアをしたり、
頑張りすぎないことで事前に対策を練ることが可能でしょう。
このように、様々なことは遺伝するということを
知ることで、
対策という行動をとれるわけなのです。
では、どうすればいいのか?
誠実性の高い人と付き合う
遺伝的要素は大きいよって話をしてきましたが、
実は環境的要素も同じくらい大事です。
「あなたは、あなたの周りにいる5人の人の平均でできている」
という言葉もあるように、
人は周りにいる人の影響を強く受けます。
そのため、自分の周りには何かに向かって
頑張っている人を置く必要があります。
特にネガティブな遺伝子をもっているならなおさらです。
もし、周りにはそういった人がいないのであれば
環境を変えてみるのもありです。
私自身も出身の沖縄から東京の大学に行くことで、
誠実性を高めることができました。
このように、周りの環境を変えてみましょう。
自分の性格にあった仕事をする
例えば、内向的な人であれば、
一つのことに熱中することが得意だと思うので、
エンジニアなどの仕事をすることも考えられるかと思います。
また、仮に営業などの仕事についても
外交的な営業マンとは違い、
積極的に話すのではなくて、
お客様の悩みを聞き、潜在的な悩みを引き出し、
それに合った商品を提供することもできます。
このように、自分の生まれ持った遺伝子を逆行するのではなく、
活かすという発想はいかがでしょうか。
終わりに
世の中は、平等ではない。
この世の中で生きていれば、多くの人が感じることであると思います。
しかし、平等でないことは変えられないが、
環境や自分がどう選択することは変えられると思います。
そういったことが本書では提示されていなかったので、
補足として書かせていただきました。
今回の記事で、
この本に興味を持っていただけましたら、
お読みください。
参考文献
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